《MUMEI》 「ぇ──」 いいものって──何だろう。 不思議に思いながら──私は、こーちゃんに付いて行った。 ──噴水からは、水が吹き出していて──雫が、キラキラ光っていた。 こーちゃんは、噴水の周りをゆっくり歩きながら──角度を変えてみたりして、水しぶきにシャッターを向けている。 私は、そんなこーちゃんを見つめてぼんやりしていた。 ──そうしたら。 「みかんっ、こっち来いよ♪」 こーちゃんが、私を呼んだ。 前へ |次へ |
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