《MUMEI》 「──ふぅっ」 那加は昼ご飯を完食した上に、プリンまで見事に平らげた。 病院食だから少なめだって事もあるかも知れない。 けど初めの頃なんかは、点滴でやっと持っている感じだったし。 「日向ぁ」 「ん‥どうした‥?」 「‥眠くなっちゃった‥」 とろんとした目。 満腹になって、眠気がきたらしい。 「寄っかからせて」 俺が返事をする前に、那加は俺に寄りかかってきた。 そのまま、目をつむる。 すぐに、寝息が聞こえ出した。 前へ |次へ |
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