《MUMEI》

.


彼女は一瞬押し黙り、それから眉をひそめて「………は?」と声をあげた。

よく理解していないようだったが、俺は彼女を無視し、勝手に話を進めた。


「よし、まずは挨拶からだな!明日、朝イチで中村に声かけろよ?だーいじょうぶ!!女の子に話かけられて嫌がる男はいないって!!」


一気にまくし立てると、天草は気圧されたように、「は、はぁ……」と曖昧に返事をした。

俺は腕を組み、爽やかに笑ってみせる。


「一緒に頑張ろうぜ!」


俺の言葉に、彼女は2、3度瞬いたあと、ちょっとだけ笑った。





…………なんだ、



ちゃんと、笑えるじゃん。


じゅうぶんイケる、イケる。





…………ま、



ボチボチ、やっていきましょーか。






.

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫