《MUMEI》
*4* カ ナ エ タ イ
今日は朝から、こーちゃんは大忙し。





天気予報に目を光らせたり、カメラを磨いたり、空の様子をジッと見つめたり──。





全部、今夜写真を撮る為なんだ。





天の河や、星々を撮る為──。





「──みかーん、腹減ったかー?」





ベランダから、こーちゃんが訊いてきた。





私は、





「ぁ‥‥‥」





ちょっとどぎまぎしながら、返事を返す。





「ううん、まだ──」





──そうしたら、





「んじゃあ──腹減ったら言えよな?」

「──うん」





そんなやり取りをしてから、私は──空を見上げるこーちゃんの背中を見つめていた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫