《MUMEI》

「っ‥‥‥‥‥‥」





ガタガタ、震えながら。





俺に、しがみついている。




‥怯えている。





「‥ひなっ‥」

「──大丈夫だから」





那加を抱き締めて、囁く。





それしか‥俺に出来る事はない。





「‥‥‥恐いよ‥」





‥泣きそうな声。





「──っ!」





‥2回目の雷鳴。




「‥ひなたぁ‥」





‥このままじゃ‥本当に泣いてしまう。





何とかしないと‥。

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