《MUMEI》 「あれ──取って食えねーかなぁ」 「ぇ──」 思いがけないこーちゃんの呟きに、私はキョトンとした。 「ぁー‥何か腹減って来たな──。よしっ、何かオヤツでも食うかぁ」 冷蔵庫を覗いて、おやつを捜すこーちゃん。 「おっ、ゼリー発見♪」 ゼリーを2つ取り出して、テーブルに置く。 「ほらっ、来いよ♪」 「──ぁ‥うん」 こーちゃんと向かい合って、テーブルに着く。 「──ねぇ、こーちゃん」 ゼリーカップのフタを開けながら、私は切り出した。 前へ |次へ |
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