《MUMEI》

…あ、泣いてる。

そこに居たのは、制
服を着た泣いてる女
の子。

溢れる涙を拭おうと
もしないで…ただ静
かに泣いていた。

夕日に照らされた彼
女の泣き顔はセツナ
イ位に綺麗だった。


『…拭きなよ。』

気付けば俺は彼女に
ハンカチを差し出し
ていた。


『え?』

ビックリして俺を見
る彼女。


『とーちゃんが言っ
てた、泣いてる女の
子には優しくしろっ
てさ。』


『あ…ありがとう』


『へへっ…別に』


顔を上げた彼女…
ヤバい位に可愛い。

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