《MUMEI》

「──ふふっ」

「?」

「ちょっと楽しいかも」

「楽しい‥‥‥?」





効果──あったみたいだ。





「秘密基地の中に似てる」

「秘密基地‥‥‥?」

「覚えてないの? 幼稚園の頃そこで遊んだじゃない」

「ぁ──‥ぁぁ」





──そうだった。





もうだいぶ行ってないけど──俺と那加は、秘密基地を持っている。





「行ってみたいな──」

「?」

「退院したら、だけどね」





ニコッ、と笑った那加。





「日向も行きたいでしょっ?」

「──ぇ、ぁぁ‥」

「何よその返事〜っ」

「ス‥スイマセンッ‥」





ただ、見とれてただけで‥。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫