《MUMEI》
2章 同じ願い事
いつも通り、学校が終わると──俺はすぐに病院に向かった。





──病室に入ると。





那加が、真面目な顔で考え込んでいた。





「那加‥?」





呼びかけても。





「うーん‥」





那加には聞こえてないらしい。





「──那加?」





肩に、手を置いたら。





「‥!?」





やっと、気付いてくれた。





「日向っ‥ビックリさせないでよっ‥」





相当、考え事に夢中だったみたいだ。

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