《MUMEI》

『え?桐野…なんで
知ってるの?』

先生は大きく見開い
た瞳で俺を見た。


『さあ、なんででし
ょう?』

少し意地悪くはぐら
かせば、先生はムキ
になって聞いて来る


『もーはぐらかさな
いで、白状しなさい
!』

手に持った紙を丸め
て俺の肩をポンポン
と叩く。


『わっ…参った、降
参〜降参!!』


『ふふっ、さあ早く
教えなさい!』

女王様っぽく微笑め
ば、俺の心臓が早鐘
を打つ。

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