《MUMEI》

「さーて、そろそろ来るか‥?」





天の河が昇るのを、今か今かと待ちわびている。





今、私の隣りにいるのは──写真家のコウ。





もちろん、こーちゃんなんだけど──いつも、こーちゃんって呼んでいる鈴原 晃と、コウの時の鈴原 晃は──ちょっと違うんだ。





私の感じている中では、鈴原 晃は2つの顔を持っていて──どっちも、私は好きなんだ。





「──みかんっ」

「ぇ」





呼ばれて、横を見た。





そうしたら、こーちゃんが興奮気味に──星空の一点を指差した。






「ほらっ、見ろよあれ♪」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫