《MUMEI》
狩月VS琴
魔力の流れでダイタイの位置は見切っている琴がそちらに向かい、走り始めようとするが・・
「足止め役・・って訳か?」
「う〜ん・・できれば倒せって言われてる。」
剣を構える狩月。
「やれやれ・・接近戦は苦手なんだが、仕方が無いか。」
弓を手甲に格納すると、腰に下げた短剣を抜き放つ琴。
ヒュン!
瞬動を発動させ、琴に斬りかかる。
キィン
「驚いたな、瞬動、使えるようになったのか。」
狩月の一撃を受け止めながら、笑う。
「驚いてるなら、受け止めるな!」
キィン、キィン。
「無茶苦茶言うな、斬られたら痛いだろうが。」
キィン、キィン。
実力は拮抗・・はしていない。
琴が圧倒的に押している。
大振りな一撃を回避し、距離をとる琴。
「・・・時間を稼がれるのも問題あるしな。決めさせてもらうぞ!」
弓を構え、矢を撃ち放つ。
「おっと!」
避けると間合いを詰めるためにこちらに走る狩月。
矢を放ちながら移動する琴。
「単発じゃやられないぞ!!」
今度は剣で叩き落とした狩月。
「何か微妙に腹が立つな。」
矢を連射する。
ヒュン・・ズシャァァァ・・バタン。
瞬動で回避されたが・・狩月はコケた。
「コケるのなら使うな!」
つい突っ込みながらも、矢をまとめて放つ。その数8発。
ヒュガン!!
大きな風切音を響かせ、矢が飛ぶ。
「うりゃああああああ!!」
雄たけびを上げながら矢の塊へ、琴の方へと突撃する狩月。
「何、考えて・・」
あきれて見ていた琴が驚きに眼を見張る。
狩月の前方、薄い緑色の風が収束し、矢の軌道を歪めている。
「嘘だろ?」
「真実だ!」
声と共に矢の塊を突き抜け、そのままこちらに向かってくる。
「ちぃ!!」
弓を捨て、短剣を抜き放ち、強引に防ぐ。
ガギィィン!!
大きな音と共に、狩月の剣が弾き飛ばされる。
琴の短剣は深く盾に突き刺さり容易には抜けない。
琴は盾に刺さった短剣を離し、距離を離す。狩月はリングオブウェポンを武器化、片手で保持し追撃をかける。
カシュン!カシュン!
再びぶつかる二人。何かの金属音が微かに響く。
「くっそ・・ウィングシールドが使えるだけでも驚きなのにリングオブウェポンまで持ってるのかよ・・」
真っ赤に染まった腹部を押さえながら、座り込む琴。やや離れた所には狩月が倒れている。
「・・・そっちだって、弓なんて何処に持ってたんだよ・・」
立ち上がろうとして、痛みに顔を歪め、諦める。右足と腹部に深々と鎧を貫通し矢が刺さっている。
「この、手甲、少し改造してあってな。4発、矢が放てるようになってるんだよ。奥の手だったんだが・・金属製でも薄いのなら貫ける程度の威力はあるから・・動けないだろ。」
バタンと倒れこみながら、大きく息を吐く琴。
「・・・魔力を通すだけでウィングシールドが起動できる腕輪を貰ったんだよ。リングオブウェポンももらい物だ。」
「そうかよ・・あぁ〜くそ。狩月と相打ちか・・情けねぇ・・」
「相打ち?俺の勝ちだろ。」
「黙れ〜・・」
倒れたまま言い合いが続いていく。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫