《MUMEI》 「どうかした?」 「ぃぇ‥」 那加が楽しいなら──全然構わないんだけど‥。 「──ひなたぁ」 「ハイッ‥?」 「喉乾いた」 「分かった──」 ジュースを買いに、下に降りた。 「──日向君」 「ぁ‥」 振り向いた先に、佳代子さん。 笹を持っている。 「それ──」 「ええ、那加ちゃんのお部屋に持って行こうと思って」 「ぁ、じゃあ俺持って行きます」 「ぇ──」 佳代子さんは、少しビックリしたみたいだった。 けど、すぐに短冊と一緒に笹を渡してくれた。 前へ |次へ |
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