《MUMEI》

──空。





──雲。





──波。





──煌めき。





色んなものを──こーちゃんは、次々カメラに納めていく。





そんな君の後ろ姿を見つめていると、何だか私まで楽しくなってくる。




君がそうやって輝いている時──私は、自分もキラキラしているような気がする。





今、君がレンズ越しに見ている景色──。





きっと、私が感じているよりもずっと、眩しく見えているんだろうね──。





「───────」





──風が、吹いた。





夏の風。





何だか、懐かしい匂いがした。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫