《MUMEI》

「───────」

「‥‥‥‥‥‥‥」





さっきから、私達には会話がない。





周りが静かなせいか、意識しないようにって思っているのに、どうしても‥それが気になってしまう。





‥何か‥切り出した方がいいかな。





でも‥何を‥‥‥?





何を話せばいいんだろう‥。





──分からない‥。





「なぁ、またさ──」

「──?」

「一緒に選んでくれっか? 載せる写真──」

「──うん。でも──」

「ん‥?」

「決められないかも」

「何でだ?」

「だって──全部素敵なんだもん」

「ぇ」





こーちゃんの、照れた顔。





もし私がカメラを持っていたら──間違なくシャッターを切っていたと思う。

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