《MUMEI》

『みかん』





君が、そう私を呼ぶ度に‥私は‥どうしようもなくときめいてしまう。





君が私に笑いかける度、私の心に‥光が差してくるような気がする。





君がいてくれたから──私は私でいる事が出来た。





笑ったり、喜んだり、燥いだり──。





君に出会うまで、私は悲しみしか知らなかったんだ。





私の心には、いつも冷たい雨が降っていた。





あの日も。






‥もう、止まないと思っていた。





──でも。





君が、私の心に青空をくれた。





──虹を架けてくれた。

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