《MUMEI》

「なぁ、那加は‥何で看護師になりたいって思うんだ‥?」

「言ったじゃない」

「役に立ちたいから‥か?」

「‥うん。ていうか何でそんな事訊くのよ」

「ぃゃ、ちょっと気になったから──」

「ふぅん?」

「ぁ‥何かいる物あるか? ジュースとか‥」

「今はいらない」





そう答えて、那加がひまわりを撫でる。





その仕草が、可愛い。






「日向にもしてあげよっか?」

「ぇ、ハイ‥?」





一瞬、耳を疑った。





「あの‥、ゎ!?」





那加の手が、俺の頭をわしゃわしゃと撫でる。





──何だか、くすぐったい気分だ。

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