《MUMEI》 「何で‥?」 何で燃やすの‥? 想い出‥。 大切な‥想い出‥‥‥。 「っ‥!!」 近くに掛けてあったビニールシートを、炎に叩き付ける。 ‥でも、火は消えない。 次の瞬間には、もう私の体は勝手に動いてしまっていた。 「──バッ‥何してんだ火傷ッ‥」 止めようとするこーちゃんの手を振り払って、私は写真を炎の中から取り出した。 それを、強く抱き締める。 「想い出なんだよっ! 私とこーちゃんの‥! 大切な想い出なんだよ!!」 前へ |次へ |
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