《MUMEI》
4章 夏祭の夜
「──ひなたっ、起きてってばぁ」

「‥ハイッ‥起きます‥」





──今日から、夏休みだ。





これから暫くは、那加と毎日ここで過ごす事になる。





「ひ〜な〜たぁっ」

「ちょっ‥揺らすのやめてくれ‥」

「日向が起きないから悪いの」

「スイマセン‥姫サマ‥」





昨日は結構遅くまで起きていたもんだから‥眠たくて仕方ない。





「ほーらっ、ちゃんと起きて」





体を起こされて、やっと目が冴えてきた。





「──那加‥何時に起きた‥?」

「1時間前」

「1時間‥前?」





って事は‥今が8時だから‥7時には起きていた訳だ‥。





「悪い‥」

「いいから朝ご飯自分の買って来て」





那加に急かされて、売店に向かった。

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