《MUMEI》
まさかの終了!?
(疲れた…)


俺は、うつ向きながら、再びビジネスホテルに入った。


「おかえりなさいませ」

「「おかえり、祐也」」

「おかえりなさい」





「へ!?」


最初に聞こえた、フロントの声はともかく…


「な、何で?」


顔を上げ、横を


ロビーにあるテーブル席を見ると


そこには、三つの弁当と、三つのペットボトルのお茶


そして、志貴・柊・希先輩がいた。


「忍さんの話、もう終わったから」

「終わったって…」


(俺抜きで?)


志貴の言葉に呆然としていると


「祐也がいない間の話は、祐也が知ってる話だからって」


柊が理由を教えてくれた。


「忍は?」

「部屋に戻ったわ。それは、田中君が飲むようにって」


希先輩が指差したのは、俺が買ってきた


生クリームをプラスしたアイスキャラメルマキアートだった。


(そりゃ、忍にしてはおかしなもん頼むとは思ったけどさ)


「あと、これも」


志貴は未だに固まっている俺に、弁当とお茶が入った袋を渡してきた。


「厳と、…頼は?」

「先に帰った」

「大丈夫そうだったか?」


俺の質問に、誰も答えなかった。

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