《MUMEI》

「みかん‥?」

「ごめんなさい‥」





何も気付いてあげられなくて‥傷付けて‥。





「──っ」





ズッシリとした何かが‥頭に乗ってきた。





「何でみかんが謝んだ?」





──笑っている。





こーちゃんが‥笑っている‥。




「お前があん時動いてくれなかったら──俺たぶん、すんげー後悔してた」

「───────」

「お前が守ったんだ。俺とお前の想い出──。火傷してまで‥」





言いながら、こーちゃんは一旦私の頭から手を離して‥私の隣りに座った。

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