《MUMEI》

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グラウンドを、呆然と見つめている俺の隣で、

同じようにそちらを見遣ったアイコが、

眉を思い切りひそめた。


「中村くんじゃん!」


アイコも彼らの戯れる姿を見つめながら、冷たい声で言った。


「堂々とカノジョとイチャついちゃってェ〜!とんだ硬派気取りだわ!!」」





………。


………………。


………………………えっ!?





俺は弾かれたようにアイコの顔を見た。


「中村、カノジョいたの……?」





そんなの知らない………。





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