《MUMEI》

.


俺の呟きに、アイコは大きく頷く。


「知らなかった??3年の、野球部のマネージャーだって」


「いつから?」


間髪入れずに切り返すと、アイコは呆気にとられたようだった。

俺の剣幕に困惑しながらも、答える。


「わかんないけど……わたしが告ったトキにはもう、付き合ってたみたい」





…………そんな。





俺は呆然と立ち尽くした。





…………そのこと、



天草は、





知ってるの??





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