《MUMEI》

「‥‥‥ねぇ、こーちゃんも‥」

「ん‥?」

「こーちゃんも何か食べようよ、お腹──空いてるでしょ?」

「んー‥何かさ、お前が食ってんの見てたら腹膨れてきたっつーか──」

「ぇ‥?」

「なっ、他に何か食いたいもんあっか?」

「──ぽっぽ焼き」

「?」

「ぽっぽ焼き食べたい」

「お前──好きだったか?」

「何かね、急に食べたくなっちゃった」

「──マジか?」

「うんっ」

「んじゃあ──行きますか☆」





こーちゃんの返事を訊いて、私はホッとした。





──やっと、こーちゃんに食べてもらえる。

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