《MUMEI》

「あら、綺麗な向日葵──」

「日向がねっ、買って来てくれたの♪」





様子を見に来てくれた佳代子さんに、ニコニコしながら話す那加。





「綺麗でしょ?」

「ええ。──大丈夫?」

「ぇ」

「お腹痛くなったりとか──」

「うんっ、大丈夫」





元気な返事を聞いて、佳代子さんも安心したみたいだった。





「じゃあ、また夕食の時間に」





──また、2人っきりになった。





「ひなたぁ」

「──ん」

「溶けちゃうよ?」

「‥‥‥ぇ」





アイスの存在を、すっかり忘れていた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫