《MUMEI》 近付いてみると、それはアクセサリーを売っている屋台だった。 「ゎ──」 ──ブレスレット。 ──ミサンガ。 ──指輪。 可愛いアクセサリーが、沢山並んでいる。 お婆さんの手作りみたい。 「すんげーなぁ──」 こーちゃんが、腰を屈めて見入っている。 「おっ」 「?」 「これ良くねっ?」 こーちゃんが手に取ったのは、ビーズで作られた指輪。 「───────」 可愛い──。 「っし、試着してみっか」 「試着‥?」 キョトンとする私の手を取って──こーちゃんが指輪をはめてくれた。 「おっ、似合うじゃん♪」 そう言われて、ほっぺたが熱くなった。 前へ |次へ |
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