《MUMEI》

「姫サマ‥あのッ‥!?」





聞く耳を‥全く持ってくれない。





よっぽど恥ずかしかったらしい‥。





枕やら何やらが、次々飛んで来る。





「──どうしたの那加ちゃん‥!?」





その声で、那加の動きが止まった。





「〜〜〜‥だって日向が‥」





自分の下敷きになっていた‥とは‥流石に言えないらしい。





「何でもない」





その様子から、佳代子さんは何か勘付いたみたいだった。





けど、何も言わないでくれた。

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