《MUMEI》
あの夜の真実
「殺された?どうして‥誰が、何の為に?何でそんな事リョウが…」
「ちょ…っストップ!ストップ!!んな一気に聞かれたってわかんねぇよ。」

急な展開に、頭が混乱した加奈子が早口で質問したため、リョウが途中で口を挟んだ。

「あ、ゴメン。つい…。」

「一つ一つ話してくから。まず、何で俺があの女の人を知ってるかだけど…」

リョウは記憶を辿りながらゆっくりと話す。

「あんたも知ってると思うけど、例の奇怪殺人犯…吸血鬼って言われてたっけ?あれは…俺なんだよ。」

「そんな…っ」

「ごめん、黙って聞いて。」


リョウは眉一つ動かさずに、真っ直ぐ加奈子を見つめたまま、あの日の夜の事について語り出した。

前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫