《MUMEI》
あの夜の真実
「殺された?どうして‥誰が、何の為に?何でそんな事リョウが…」
「ちょ…っストップ!ストップ!!んな一気に聞かれたってわかんねぇよ。」
急な展開に、頭が混乱した加奈子が早口で質問したため、リョウが途中で口を挟んだ。
「あ、ゴメン。つい…。」
「一つ一つ話してくから。まず、何で俺があの女の人を知ってるかだけど…」
リョウは記憶を辿りながらゆっくりと話す。
「あんたも知ってると思うけど、例の奇怪殺人犯…吸血鬼って言われてたっけ?あれは…俺なんだよ。」
「そんな…っ」
「ごめん、黙って聞いて。」
リョウは眉一つ動かさずに、真っ直ぐ加奈子を見つめたまま、あの日の夜の事について語り出した。
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