《MUMEI》 その事が気になって‥私はまたぼんやりしていた。 だから、こーちゃんがカメラを向けている事に気付いていなかったんだ。 「!‥」 慌てて、顔を背ける。 それでも‥こーちゃんはピントを私から外さない。 「言ってみな?」 「──ぇ‥」 「何か訊きたいんだろ?」 「‥‥‥‥‥‥‥」 ‥ほら──また恐がっている。 何がそんなに恐いの‥? 恐くなんかないんだよ。 訊かなきゃ‥何も分からないんだよ。 ──色んな事を、自分に言い聞かせる。 ──私自身に。 「‥あのね‥‥‥」 「ん?」 「こーちゃん‥私の事‥‥‥どう‥思う‥?」 前へ |次へ |
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