《MUMEI》
彼女との接点
.


−−−あのキスの日以来。



予想通り、俺と天草から接点が無くなった。





…………いや、



もともと接点なんて無かったのに、



俺がしつこく彼女に付き纏って、



彼女の恋路を邪魔したあげく、



自分で、二人の中途半端だったバランスを、ブッ壊したんだ。





自業自得。


全くもって、その通り。




一方天草は、やっぱり俺に関わらなくなった。


例えば、廊下ですれ違ったとしても、


彼女は俺の姿を、一切見ない。視界にうつさない。


あの、無関心な瞳すら、


俺に向けられることは、もう無かった。





…………こうやって、ちょっとずつ終わっていくのかな。


『ヒトとヒトとの繋がり』っていうものは、


案外、呆気ないものなんだなぁ………。





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