《MUMEI》 突然のメール. ソファーの上に組み敷いたアイコは顔を赤く染めて、だんだん息が荒くなってくる。 俺がシャツを脱ごうとボタンを外しはじめると、アイコがぼんやりとした眼差しのまま、それを手伝った。 薄く開いたその唇を、また奪う。 時折聞こえる、アイコの喘ぎを耳にしながら、 俺は、なんとも言えない空虚感に襲われていた。 −−−−そのとき。 ズボンのポケットに入れっぱなしだった俺の携帯が、個室に鳴り響く。 俺はアイコから身体を離し、携帯を取り出した。途中で止めたことにアイコは少し気を悪くしたようで、「空気読めよ!」と文句を言ったが、無視した。 携帯を見ると、 ディスプレイに、『未読メール 一件』と表示されていた。 アドレスは、未登録のもの。 …………だれだ?? . 前へ |次へ |
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