《MUMEI》

「ぇ」

「──自慢の妹♪」

「‥‥‥それだけ?」

「──ん、それだけって?」

「っ、ううん‥」





無意識に訊いていた事に、ドキリとした。





こーちゃんは、私を本当の妹みたいに可愛がってくれた。





いつだって、守ってくれた。





──本当は、それで十分なはずなのに。





何だか、心にポッカリと穴が開いている。





それがだんだん、大きくなって‥。





何だか、痛いんだ。





どうすれば‥この穴は埋まるんだろう。





知っているのかな、君なら。





この穴を埋める方法を──‥。

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