《MUMEI》

「空──」

「ほら、これがそん時のヤツ」

「!」





今まで見た事もない位に、珊瑚礁の海みたいに澄んだ色の空。





「綺麗──」

「だろっ?」

「うん」





この空が──こーちゃんを夢中にさせたんだね。





「あの瞬間『これだっ!』て思ってさ──すっかりのめり込んじまった」

「良かったね」

「?」

「やりたい事見つかって──」





私は‥まだ何も見つからない。





「焦んなくてもさ──」

「ぇ」

「ゆっくり捜しゃいーんじゃねーか?」

「ゆっくり‥‥‥」

「俺も一緒に捜してやっから。な?」

「──うん」





見つかるといいな。





やりたい事──。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫