《MUMEI》

実際は、花火はほとんど見ていなくて‥那加ばかり見ていた。





那加はその事に、気付いていたらしい。





「あたしばっかり見ないでよ〜‥」





そんな顔をされたら、ますます釘付けになってしまう。





「〜〜〜っ‥日向やっぱり花火見てないじゃない」





そんな不満げな顔も、可愛くて仕方ない。





「もういいもん」





プイッ、と花火の方に視線を戻した那加。





でも、俺が見ているのか気になって仕方ないらしい。





だけど、もうさっきみたいに文句は言わなかった。

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