《MUMEI》

「父は医者としては優秀だけど性癖にはなん有りでね、七才位からかな、床の相手をさせられるようになってね。」

!!

あんまりな仕打ちに衝撃を受ける俺の顔を見て少し笑みを向けた後阿騎は話を続けた。

「まぁ兄も手出しは一応受けてたけどね、跡取りだし、俺よりは控えめだったみたいだね。」

なのに阿騎に対してあの態度なのか、と少しムッとなる。

「リュウ?どうかした?」

「へぁ!?いや、なんでも…」
突然話しかけられてワタワタしていると、

「まぁ、誰だって気持ち悪いよね。」

阿騎はそう言って自虐的に笑った。

「復讐ってゆうのかな?まぁそんな中で跡取りになれない自分だからこそ一族の中で一番優れた存在になりたい、そうゆうのが芽生えてね。」

淡々と話を続ける姿にだんだんオレは息苦しさを覚えた。

「まぁ今こうして着実に進んでるけどその過程ではー…」

「もうえぇよ…」

「最低の人種だろう?人を救う医療を自分の復讐に…」

「ええってゆうてるやろ!!」
つい机を叩いて立ち上がる。

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