《MUMEI》 ──3人で囲む、食卓。 ──楽しい。 こーちゃんも、有里も、私も。 笑っている。 ──だけど‥。 こんな時でも私は‥不安になってしまう。 「‥‥‥‥‥‥‥」 まだだいぶ中身が残っているのに、私は箸を置いてしまった。 「ん、もう腹いっぱいか‥?」 「ごめん、何か──食欲なくて」 ‥せっかく作ってくれたのに。 こーちゃんが。 なのに、食べられない。 扇風機が回る音と、蝉の声が‥いつもより大きく聞こえたような気がした。 前へ |次へ |
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