《MUMEI》
*四の翼と守校
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さて、彼らが一休みしている間に


四つの翼の伝説と

守校…《守護能力育成目的技術校》について、説明しようと思う。




かつて

まだ世界に
生命の鼓動無き頃

『聖なる翼』なるものが地球に降り立った

その正体は誰も知らないが…


その羽ばたきは



土砂に塗れ濁り切った泉には生を生み出す清き光を


溶岩に焦がされ、はたまた氷雪に凍らされた大気には温もりを含ませた


そして

翼は宙《そら》へ帰ったという




やがて泉から生まれ
大気に育てられた生命は進化を繰り返し、種族に分かれそれぞれの文化を築いていった。

植物は植物の

魚は魚の

人間は人間の文化を、


自然と共存しつつ
確実に育てていった



そして再び、聖なる翼が降り立ち、

二度目の羽ばたきは生きとし生けるものに

四つの翼を与えた


それ以降
聖なる翼が降り立つことは無かった





翼を受けし人類は

翼の発揮する強い力と機動力を駆使し


凄まじい早さで文明を進化させていった。





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