《MUMEI》

──夕方。





こーちゃんは、まだテーブルに突っ伏したまま。





最近‥夜遅くまで起きている事が多かったみたいだから‥疲れていたのかも知れない。





‥だけど‥。





何だか、いつもと違うような気がした。





眠っているこーちゃんが。





「こーちゃん‥?」





呼びかけても、返事はない。





「‥‥‥‥‥‥‥」





恐る恐る、手を伸ばす。





こーちゃんの、肩に。





‥だけど。






──届かない。





‥触れられない。





‥確かめなきゃ‥いけないのに。

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