《MUMEI》

──真夜中。





「ひなたっ、ほらっ」

「‥那加‥やっぱり俺‥」

「何言ってるのよ、行くって言ったでしょ」

「‥ぁぁ‥」

「だから行くの」

「ちょっ‥待っ‥」

「命令」

「ハイ‥!!」





強制参加だ‥。





「どこから回る?」

「お任せしマス‥」





どこからでも怖いのは変わらないから‥。





「わあ!?」

「何よ、どうかした?」

「ぃゃ‥」





気のせいみたいだ。





怖がり過ぎだな、俺‥。





「ふふっ──何かあの時と同じ」

「ん‥」





ぁぁ、確かに‥。

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