《MUMEI》

「何にもないみたいね〜」





2階に降りて、それでも物音1つしないから、那加はちょっぴりつまらなそうだ。





「やっぱりただの噂なのかもね」

「ぁぁ‥」





そうだと助かる‥。





「でも一応1階も行ってみなきゃね♪」

「‥‥‥!?」





まだ行くんデスか‥。





「行こっ、日向♪」





待ってくれ、なんて言う暇もなく。





「〜〜〜!!」





那加に引っ張られて階段を駆け下りた。






向こうの方で自販機がぼうっと光っているのが妙に怖い‥。

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