《MUMEI》

「──ミツカ──」

「‥ぇ」

「俺──何してたんだろな‥」

「写真──」

「‥ん」

「写真撮ってたんだよ、こーちゃん──。毎日カメラ磨いて、色んな物映して──」

「‥写真‥‥‥」

「これ──」

「‥?」

「こーちゃんが撮ったんだよ。この前──一緒に花火やって──その時に」

「‥‥‥写真集‥か、これ‥」

「うん。こーちゃんが毎月出してたんだよ。」

「───────」






写真を見つめるこーちゃん。





でも‥その目は空ろで。





「‥ほんとにこれ‥‥‥俺が撮ったのか」

「ほんとだよ──」

「‥‥‥分かんねー‥」

「ぇ」

「‥俺‥‥‥何なんだ‥?」

「こーちゃんは‥こーちゃんだよ」

「‥ミツカは‥‥‥何で俺の事知ってんだ‥?」

「ずっと──一緒にいたから」

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