《MUMEI》
落ち葉舞う
前を走る車が落ち葉を巻きあげる。


ふわっと風に舞って、ゆらゆら揺れて。


車の前は花吹雪ならぬ落ち葉吹雪。


木々の間から差し込む光の中で、ちょっと幻想的な光景だ。


車ごと異世界に飛んでいった気分。


いや。


飛んでいきたい。


そこは、いつか読んだ小説みたいな世界がいい。


そこにも、悲しみは存在するんだろうけど。


きっと、ココほどじゃないはずだ。


だって、ココより悲しい世界はないから。


ねえ、そうでしょ?

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