《MUMEI》 *11* ツ メ タ イ ナ ミ ダ「──コ〜ウさんっ♪」 「ぉ、‥っと‥スザキ‥?」 「お久し振りで〜す♪」 「おう、元気だったか?」 「モッチロンですよっ」 「あんがとな、わざわざ──」 「気にしないで下さいって♪ ──ぁ、写真──」 「窓の外の景色とか──結構いい感じでさ、こーやって写真撮ってっと、ちょっとずつ思い出してくるみてーな気ぃすんだ」 「そだっ、今月号見ましたよ〜♪」 有里が、肩から下げていたカバンから雑誌を取り出す。 ──こーちゃんの写真集。 「花火とかめちゃめちゃ綺麗でテンション上がっちゃいましたよ〜♪」 「‥マジ‥‥‥か?」 「はいっ」 「───────」 キラキラした有里の笑顔を見て、こーちゃんが嬉しそうな顔をした。 前へ |次へ |
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