《MUMEI》

さっ…


再び審判の手が上がる。


「手上がったぞ!!」


(とは言っても…)


仕方なく左45にパスを出すセンター。


(ほ〜らね。)


その瞬間…


クロはまた走り出す。


センターを無視し、


相手ゴールへと。


「バシッ!!」


「ナイスカット!!」


パスをカットする海南クラブ。


「こっちこっち!!」


ボールはクロへ。


「ナイッシュー!!」


2対0。

















「すげ〜な。
クロの言った通りだ…」


















『サイドが上がって来た場合、


まずは1枚目がサイドマンツーで抑えます。


ここで絶対パスを出させないでください。


そしたら次はカットを狙います。


左サイドが上がった場合は左45。


右サイドが上がった場合は右45にパスが行く確率が高いと思ってください。』


『何で?
普通そっちでしくったら逆にパス出したくなるんじゃないの?』


『まぁあくまでも可能性ですから。


一概にそうとは言えないすけど、


1枚目が走って付いていってる分ディフェンスが1人少なくなってるように感じるはずです。


実際は詰めるんで変わらないんすけどね。』


『ホントかよ…』


『さぁ?


自分が勝手に考えたディフェンスですし、


試したこともないんでそこは何とも…』


『まずやるしかないってことか…。』


『そうすね。』


『つ〜かお前いつこんな作戦考えたの?』


『授業中。』


『だはははは!!
お前バカだな〜。』


『ほっといてください。』

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫