《MUMEI》

.


蒲生くんの、その衝撃的なセリフに、


思い切り、頭を殴られたような気がした。





『全然、そんな気起こらなかった』





……………って!!



ちょっと、ちょっと、ちょっと!!



それ、なにげに、失礼じゃないッ!??



いくら意識ないからって、



女の子が全裸(に近い状態)で、



横に寝てたのに!!



『据え膳食わぬはオトコの恥』って、



いやいや、『据え』てないけど!!



でも!!



でもさぁ!!なんつーかさぁ!!





そんな笑って言うことないじゃん!!!





わたしは恥ずかしさと悔しさと怒りと、

なんだかわからない感情でいっぱいになり、

ものすごい勢いで着替えを済ませると、

呆然とする蒲生くんをひとり残して、



大慌てでホテルを飛び出した。



.

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫