《MUMEI》

そうしているうちに 8年が過ぎてゆき すっかり仕事にも慣れ 能力のない上司からもある程度頼りにされている キミに…
付き合っている素敵な恋人がいたのなら…そろそろ真剣に彼女との結婚を考える様になるだろう

…おめでとう! もし彼女との結婚が一生のパートナーとしてその役目を終え 素直な子供にも恵まれるとしたのなら……キミの人生は最高に平凡な幸せを手にするコトができるのだ 。
キミは人生の半分を妻の為に…そして生まれてくる子供たちの為に捧げ…同じ苦労と笑顔を共有する喜びを分かち合う家族を持つ幸せに恵まれ一生を終えてゆく…

キミはもう迷う事はない…
今 その道筋はここに決まったのだ 。


もしも…もう一人の君が 恋に敗れ その哀しみと孤独故に詩人となった時…キミはまた君の人生を振り向いているコトだろう…

君の優秀な同級生たちは日本を背負う大企業の中で 日々好きな研究に没頭している…
キミは彼のその輝いた表情の中に幸福を見つけ妬ましく羨むことになる

また…もう一人の経済学に優れた同級生は…株等で大儲けして 毎晩美しい女性たちに囲まれながら一流クラブで夜遊びをする…
その派手な姿を見て キミは君自身がつくづく小さくなったコトに気が付くだろう…。


そう…そして君はまた人生の岐路で彷徨うコトになり…一人孤独感に襲われながらますます趣味や遊びにのめり込んでゆく…
無駄なコトだとわかっていながらも…財と 人生とを浪費してゆく… 。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫