《MUMEI》
修羅場
『『三狼!?』』


派手に転んだ三狼を見て、他の二匹はケンカをやめた。


『あなたが、…三狼…』

『は、はじめまして、赤ずきん…ちゃん』


まじまじと三狼を見下ろす赤ずきん


真っ赤になり、赤ずきんを見上げる三狼


『何て格好してんだ、三狼』

『それは…』


呆れる二狼に三狼は、今までのおばあさんとのやりとりを説明しようとしたが


『可愛いじゃん、三狼。お前そんな趣味あったんだ』


ニヤニヤしながら、一狼が三狼を見つめた。


『…可愛い?』


小さく、低く赤ずきんはつぶやいたが


一狼は、気付かず三狼をからかい続けた。


一狼が、何度も三狼を『可愛い』と言う度に


赤ずきんの表情は曇っていく。


やがて


『そのエプロンドレス超似合ってるし! サイズぴったりじゃん』


ブチッ!


『どうせ私は着れないわよ!! 男のくせに、私よりウエスト細いなんて!

私より一狼君にいっぱい可愛いって言われるなんて!!



許さない』


切れた赤ずきんは、携帯を取り出し


友人の狩人に、三狼抹殺を頼もうとし


三匹はそんな赤ずきんを必死に説得した。

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