《MUMEI》 相変わらず理解できない忍「あの子供ならどうだ」 「はぁ!?」 未だにしつこく検査を続ける忍を、俺は思わず睨んでしまった。 「随分、気に入っていただろう」 「そんな想像できるか」 本当は、普通なら『小学生だから』と言うところだが 旦那様の事があるから、俺はそれ以上何も言わず、忍を突き放した。 「別に、今のあの子供を想像しなくても、将来を想像すればいいだろう」 「そんな想像力は無い。それに、あの子が忍みたいに俺に触るところなんて想像できないし したくもない」 そんな事をしたら、あのキラキラした目を 笑顔を 罪悪感からまともに見れなくなる。 (そんなの、嫌だ) 俺は服を着ながらそう思った。 「そうか」 「そうだよ」 「なら、やり方を変えるか」 「…?」 「お前はいきなり深い世界から入ったから、今度はままごとから入った方がいいかもしれないしな」 「何の話だ?」 「こっちの話だ。さて、俺はトイレに行ってから帰る。しばらくは来れないからな」 「あ、あぁ」 その日、いつも通り自分の下半身の処理を終えた忍は、何事もなかったように帰っていった。 前へ |次へ |
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