《MUMEI》 だいぶ日差しが強くなってきて──私とこーちゃんは2人で木陰に座っていた。 「ミツカ──」 「‥?」 「提案、なんだけどな‥?」 突然、こーちゃんが切り出した。 「もしだったら、アパートに戻ってゆっくり療養したらどーか、って──先生に言われたんだけど──」 「帰れるの‥?」 「ぁぁ──後は俺自身の問題だし──いつまでもお前とかみんなに厄介かけたくねーしな」 「───────」 「ぁ‥‥‥お前はどーだ‥?」 「ぇ」 「やなら──」 「ううん」 「いーのか‥? 俺‥まだお前の事全然‥」 「こーちゃんと一緒にいられるなら、私──それだけでいいんだ」 「ぇ」 「だから帰ろう? 一緒に──」 前へ |次へ |
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