《MUMEI》

だいぶ日差しが強くなってきて──私とこーちゃんは2人で木陰に座っていた。





「ミツカ──」

「‥?」

「提案、なんだけどな‥?」




突然、こーちゃんが切り出した。





「もしだったら、アパートに戻ってゆっくり療養したらどーか、って──先生に言われたんだけど──」

「帰れるの‥?」

「ぁぁ──後は俺自身の問題だし──いつまでもお前とかみんなに厄介かけたくねーしな」

「───────」

「ぁ‥‥‥お前はどーだ‥?」

「ぇ」

「やなら──」

「ううん」

「いーのか‥? 俺‥まだお前の事全然‥」

「こーちゃんと一緒にいられるなら、私──それだけでいいんだ」

「ぇ」

「だから帰ろう? 一緒に──」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫