《MUMEI》

そうか‥。





那加はこの本で‥ずっと勉強していたんだ。





学校の勉強だけじゃなくて、自分で‥仕事についての勉強もしているんだ。





──凄い。





頑張り屋だ、那加は。





「何よ、笑って──」


「ゎ、悪いっ‥ただ‥」

「ただ?」

「凄いな、って」

「誰が?」

「那加が」

「へっ‥!?」





素頓狂な声。





「ちょっ‥何よそれどういう事よ!?」

「ぅわッ‥」





そんなにブンブン腕振り回さなくても‥。





「もぉっ、日向のばか‥」

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